私は、大成会という会名をいただいたので、バッジを作ろうと思い、実物どおりのものを半月もかかって作らせ、それを明主様にごらんに入れました。
「こんど、こういうバッジを作ろうと思いますが、いかがでしょうか」とお伺いしますと、明主様はキッとしたお顔をなさって、『なんだって? なぜ図案を見せなかったのか。図案を見せて、これでよしとなってから、ほんとうに作らせないのか。もし、私がいま、〝このバッジはよくないからやめよ〟と言ったら、どうするのだ。金をかけて作らせただけ無駄になるではないか』 と言われました。
それで、私は、「図案だけでは、よくおわかりにならないと考えまして……」と申し上げると、『私は若いとき、図案をやった人間だよ。そんなことで、大成会の責任者としてやって行けるか。大成しないぞ』 とのお叱りをうけました。
しかし、とっさの場合にも、会名の大成を使って、”“大成しないぞ”というユーモラスなお言葉を織りこんでのお叱りに、私もホッとした気持になりました。