これは、私がある先輩の先生からうかがったことです。明主様が、『これあんたに上げよう』と、献上されたものの中から、ある品物を私の先生に下さったのです。
先生は、“どうしてこれを自分に下さったんだろう”と思いながら、家に帰って包みを開けてみると、それはよそからの到来物だったのでした。中に、ある人の名刺がはいっていたので判ったわけです。
到来物だから他の人に上げてはいけない、ということはないでしょう。しかし、その人は到来物ということを隠して献上したのですから、そこに考えなければならないものがあります。明主様は、包みを開けなくても、それがちゃんとお判りになっていらしたので、先生にその到来物を渡すことによって、無言のうちに、“何事もあからさまに”と教えられたのでしょう。