一軒の家のうちでも、両親にしっかりした信仰があれば、子供や孫にいたるまで神のご守護を受け、両親の感化と相俟<かんかあいま>って、しらずしらずのうちに信仰心が芽生<めば>え、培<つちか>われていくもので、やがてそれらが学校へ行くようになって無神思想を植えつけられ、一時信仰から遠ざかるごとく見えましても、心配するにはあたらないのです。幼時から家庭にあって培われた信仰心は、一時中絶<いちじちゅうぜつ>しましても、かならず後年<こうねん>になって甦<よみがえ>ってくるものです。まず親自身がしっかりした信仰を持ち、真理に合った利他愛善の生活をしておれば、その想念は愛する者にも影響しないはずはなく、自由な、のびのびとした自然の教育が、たくまずして施<ほどこ>されていくのであります。
「地上天国 一一二号」