ある女の奉仕者が、箱根で御奉仕している時のことです。その人が、日光殿のはいって右側の部屋にいますと、明主様が、お客さまを連れて、庭に出ていらして、いろいろと庭のことを話していらっしゃいました。
そこで、その人は、明主様とお客さまが、縁側に腰をかけられるかもしれないと思い、座ぶとんを持って行って、縁側に並べました。
明主様は、それをごらんになって、ちょっと腰を降ろして、そしてすぐ立たれたのです。明主様というお方は、私たち下の者のことを、そこまでお考え下さっているのです。
たとえば、台所の人が、交替で御面会をいただく。 その人は秋田の娘さんですが、方言が恥ずかしくて喋らないで、いつも寂しそうにしていました。
ある時、明主様は、ひとりポツネンとしているその娘さんを見て、『あんたはきょうも留守番(御面会出来ないこと)かね』と言われました。これも、その時、横で聞いていた人の話です。