『霧去れ』

 明主様は、昭和五年七月二十一日、富士登山に出発されることになり、人数も十一人と限定されました。
二代様は頂上まではご無理ということで五合目から引返されました。

 途中霧などかかって来ますと、明主様にお願いしたものです。すると明主様は言霊で、『霧去れ』と唱えられるや、たちまち晴れるという奇蹟もありました。

 しかし、明主様はこんなことはおもしろ半分にされるわけではなく、また、おれは偉いのだから見ておれといったご行動でもなく、私どもが辞を低くしてお願いした時、はじめて叶えて下さったことで、無闇にはなさいませんでした。