献金の額より誠が大切

 ある時、特別な金がはいりましたので、私の先生を通じて献金をさせていただきました。いまの金額にすれば、相当多額のものだったのです。その献金の御奉仕から、先生が私を連れて明主様のところへお伺いするからと言われ、宝山荘に連れていっていただきました。

 お部屋へお通しいただきますと、明主様は、ちょうどご揮毫されておられましたので、お手をお休めになるのをしばらく待っておりました。明主様がお手をお休めになった時に、先生が私の紹介をして下さいました。私は大金を献金させていただいたんだから、すばらしいお言葉がいただけると内心思っておりました。

 ところが、『今度は神様のお手伝いができてよかったね』とただひと言おっしゃっただけで、後はなんにもおっしゃらないんです。そうして、先生といろいろなお話をなさっただけで御面会は終わりました。

 私は、いろいろとお言葉をいただけるだろうと思っていただけに、ポカンとしたような感じで、物足りないものを感じたのですが、後になって、いろいろ御用をお許しいただくうちに、明主様のその時のお心が理解されました。