飾りのない文章のよさ

 以前私は、明主様のご日常について書かせていただきましたが、正直のところ、どのように書かせていただけばいいかと大いに迷いました。変なことを書くなとお叱りをいただくのではないかと、内心はビクビクしていましたが、ある時、『このあいだの文章は、思った通りを自然に書いてあり、飾ってないのがいい。たいていは文章を飾ろうとする。わざとキレイな文章にしようとするのが多い。しかしそういうのはかえってイヤミがあるので、私は気がつくと注意するようにしている』とおっしゃって、さらに続けて、つぎのようなお言葉をいただきました。

『文章でいいのは武者小路実篤だ。ことにあの人の警句はいい。よく言うんだがなんていうのは実にいい。ああいうの、あの人以外には書けないものだ』