私はハワイで弁護士を開業していますので、以前から世界救世教の法律に関する相談を受けていました。
ある年、私は急な用件をもって日本へ行くことになりましたが、この機会に、ぜひ日ごろ関心をもっている救世教を訪ねてみたいと考えました。
念願かなって熱海の本部へ伺うと、幸運なことに、すぐ明主様にご面接することができました。十分間ぐらいの予定とのことでした。
お会いしてみると、明主様は実に好々爺で、宗教的な臭味などどこにもなく、ほんとうに親しみのある方で、一度で好きになってしまいました。
私は明主様の『アメリカを救う』という本のことについて、思ったままを率直に申しました。苦しむ日本を救う前に、どうしてアメリカまで救いにやって来られるのですか、というようなことを正直に伺ってみました。
それに対して明主様は、『アメリカが救われなかったら、日本は救われませんよ。何事にも拝外的な日本人を救うためには、さきにアメリカを救って、アメリカで救世教の優秀性がわかれば、日本は救世教を逆輸入して、
ほっておいても一度に救われますよ』とのお答えでありました。 私は、明主様の偉大なる構想に心から納得しました。日本で多くの偉い人に会いましたが、みな日本の国情や政治に関しては憂いていましたが、世界人類のことについて深く憂いてお話されたのは、明主様ただおひとりでした。
私は、明主様が実に微に入り細にわたって、アメリカのことについて知っておられたのには、ホトホト感心しました。ことにアメリカの法律関係についてお詳しいのに驚き入りました。
とにかく、お話しているあいだに、私の頭は次第々々に下がってしまったのです。明主様はほんとうに偉大な方だと、つくづく感に堪えてしまいました。
このようにして、十分間のご面接の予定が一時間以上に延びて、私は明主様という方にすっかり惚れこんで辞去しました。
あとにもさきにも、ただ一度のご面接で、私は明主様のご人格と、そのご構想に感激してしまいました。