箱根神山荘での御面会のとき、どうしたことか、明主様のお座ぶとんが出ていないのです。明主様は、それを見て、『どうしたんだ』と言われ、お立ちになったままで、おすわりになりませんでした。
お側の奉仕者は気がついて、あわてて持って来たのですが、明主様は声を荒げて『わたしの話をする時間を、少しでも短くしようと思って、わざとそういうことをやるんだ』と怒られましたが、こんな恐いお顔は見たことがありませんでした。
そして、そのあとで、『わたしが、こんなに強く言うのは、本人にではなく、霊に言うのだ。ウンと叱りつけておかないと、霊はまたやるからな。光を遮ろう、閉ざさせてやろうと、いやがらせを邪神がやる。邪神は、よく側近者にくっつく。信者でないものを使うのは、ヘッポコ邪神だ』とさとされました。
またある時、横須賀のある教師(この人は多少霊がかりの傾向がありました)が、明主様に、「神がお出ましになって言われるには、ご浄霊の前にお祓いをしたら、一層効果があるとのことですが……」と伺いを立てた時、『それは、そうした方がいい』と明主様は言われました。
しかし、あとでそのことについて、私が個人的にお伺いしましたところ、明主様は、『あの人は、当分あれをやらせねばだめだ。そのうちに、やらなくなる』とおっしゃいました。
人を見て法を説くとでも言うのでしょうか。