人を裁かず

 明主様は私の知っておりますかぎりでも、決して人を裁かれることはございませんで、もうまるっきり騙されてしまったような時でも、決して相手を悪く言われず、そういう言葉を聞いたことがございません。

 失敗と思いましても、ただひとつでもよかった点がありますと、〝これこれのことが出来たのもあの人のお蔭だから〟という具合で、過ぎたことをくよくよ悔むことはなさらず、非常に楽天であられました。