『這ってでも来なさい』

 “あの人はどうでしょうか”と、すると明主様は、『あれはほんとうはだめだ。しかし、神様の口元の御用をしているから死なせられない。あれが死ぬと私は困る』とおっしゃったそうですが、その当時、お米の御用をわずかにさせていただいておりましたのを、お取上げ下さったんです。

 その翌日、『浄霊をしてやるから来い』とおっしゃっていただいたんですが、苦しくて行けないような状態なんです。それで、“うかがえないような状態だ”と申し上げていただいたら、『這ってでも来い。来なければしてやらん』というお言葉です。

 それで、“よし、明主様が、来ればしてやるとおっ しゃるんだったら行くんだ”と、二、三歩あるいては立ちどまり、二、三歩あるいては立ちどまりして行きまして、ご浄霊をいただきました。その時、『苦しい時はいつでも来い』とおっしゃっていただいて帰りました。
 
その夜中の二時すぎ、どうしても苦しいから、介抱して下さっている人に頼んで、お願いに行っていただきました。明主様から、『すぐ来い』とおっしゃっていただいて、夜中ですが行きましたら、明主様は御神体をお書きになっておられましたが、すぐにやめて、私にご浄霊をして下さいました。その時、『おまえ、甘いものをたべたいだろう。ここはなんでもあるんだから、たべたいものを言えよ』とおっしゃって、大きなおまんじゅうを下さいました。その時のうまかったことは忘れられません。 また、寝ていますとき、『これをやれ』とご自分のお食事の中から、一品ずつ抜いてお届け下さるんですが、その時いただいた数々のご慈悲のありがたさは、生涯忘れられません。