昭和二十年五月五日、明主様が熱海から箱根(神山荘)へお移りになる時のことでした。
当時、私は腰が抜けて立てないような浄化をいただき、熱海の明主様のお屋敷(東山荘)に泊めていただいて、毎日明主様のご浄霊をいただいておりました。
ちょうどお移りになる時は、まだ腰が立たなくて動けない状態でしたが、その前から明主様は、『あんた、私と一緒に箱根へ行かれないから、家へ帰って、どこか、浄霊の上手に出来る人のところへ疎開しなさい』とおっしゃって下さり、私もそうするつもりでおりました。
それで、箱根へお移りになられるという前の晩に、“あす明主様がお立ちになったら、いったん横須賀へ帰らしていただく”と井上さん(明主様の執事)にお話していました。
そうしましたら、出発されるその朝、明主様はご浄霊下さり、『あんた、しばらくここにいなさい。浄霊は中島さんに頼んであるから、いただきなさい』とおっしゃって下さいましたが、私ひとりのため、お忙しい中を、それほどまでに心をかけて下さいました。