ある時、「おひかり」の「光」の紙の大きさをお決め下さったので、その通り用紙を切って準備したのでした。
二、三日して、ご揮毫のためお出ましになった明主様は、おすわりになるやいなや、『この寸法は、このあいだ言ったのより小さくはないか?』と仰せられます。私は、お言葉通りの寸法にお切りしたつもりなので、その旨申し上げましたが、あとで、念を入れて計り直してみますと、約一センチほど小さくなっていました。あわててお詫びを申し上げましたが、たくさん切っているうちに、少しずつつまってしまったのでしょう。
それにしても、チラッとごらんになっただけで、わずかな違いを見抜かれた明主様のご眼力には、ただ驚嘆するばかりでした。