絵を描くつもりで

 明主様は、とてもボケの花がお好きで、東山荘にお住いのころ、春になりますと、よ鋏を手にして庭のボケを切っておられました。そしてよくお生けになりました。いつかお花のことでおうかがいしたことがあります。その時明主様は、『流儀なんかにとらわれずに、絵を描くつもりで生けたらいい』とおっしゃいました。明主様のお生けになった花もよく見せていただきましたが、明主様はほんとうに無造作のように、パッと生けられました。