独創的な造営

 私は造営の方の御用(主として植木)をさせていただいておりましたので、明主様から直接ご指示をいただくことがありました。

 明主様は、『他人のまねはするな、造営する時は、何か新しい考えのものを造れ』といつもおっしゃいました。

 そして、ご自分も常に、何か新しい考え、アイデアをお出しになりました。

 たとえば、瑞雲郷の梅園をはじめとし、ツツジ山にしても、あのご構想は、お好きな琳派(光悦・宗達・光琳派)の画風を造園化されたものです。ツツジ山は、『どこから見ても、丸く見えるように造れ』と仰せられ、『花の絨氈を敷きつめたようにつくるのだ』とおっしゃっていました。

 水晶殿の裏の笹山については、明主様は、あそこに一面に芝を植えても、おもしろくないから、熊笹を植えるのだ』と言われて、あのように出来上がったものです。