昭和十四年末、おそばにお使いいただけるようになりましてから、まもないころと存じますが、明主様から、ご浄霊をいただきます折、明主様は、『あなたはいつごろ盲腸の手術をしました?』とおききになりました。
それで私が、「はい、今年の二月でございます」と申し上げると、明主様は『ハハア、そうすると、あと十三年ぐらいか、あるいはそれまでもたないかも知れないね。ハハ……』とお笑いになりながらおっしゃいました。
私はこのお言葉を何心なくお聞きして、今日まですごさせていただきました。いまにして思えば、まことに申しわけないことですが、私は神様のお言葉を軽んじておりました。明主様は常々、『私がちょっと言った言葉の中に、実は大切なことがあるんですよ』とおっしゃっておられました。そのご注意を、私は忘れてすごしてきたのです。
以来十三年、数々のご浄化をいただきましたが、そのたびごとに目のさめるような御守護の奇蹟で、いつもそれを易々と乗越えさせていただき、また、今年の初めより盲腸手術のあとが赤く腫れ出し、大形のお湯呑茶碗ぐらいになり、その痛みはとても激しく、夜も眠れず、起居も出来なくなってしまいましたが、ご浄霊いただき、その後まもなく、濃い糊のような膿をお碗に一、二杯ぐらい出させていただき、手術痕の深い傷口(長さ約三センチ、深さ一センチほど)も浅くなり、ほとんど平らに、きれいに全快させていただきました。
顧みますれば、手術後ちょうど十三年目の月も日も同じ時(昭和二十七年二月十一日)にいただいたこの御守護です。もし、このお道を知らなければ、十三年前のお言葉のごとく、私の生命はこの時、あるいはそれ以前になくなっていたことと思い、明主様のお言葉は御神示であり、絶対に間違いないということを、心の底から思うようにならせていただきました。