【慈愛の一面】

『しかし途中で辛かったら』

 私は明主様のお側に奉仕していて、自動車の運転に興味を持ち、明主様の運転手である山口さんの助手をしながら免許をとりました。せっかく免許をとったのに腕を磨く機会がありませんので、この際外へ出て、なんとか修業したいと思い、意 …

優等賞をもらった時

 私は、育ち盛りをほとんど明主様のところで過ごし、始終叱られてばかりいましたが、ちょうど学校を卒業してすぐ奉仕に上がりましたので、『定時制の高校へ行ってみないか』と、明主様がおっしゃられて、二年間夜学へやっていただきまし …

女子奉仕者の洋服にも

 昭和二十九年ごろのことですが、側近で奉仕している女の人に対して、明主様は、『あなた方にはずいぶん世話になったから』とおっしゃって、洋服を作って下さったことがあります。そして、わざわざお店から取寄せられて、『あなたにはこ …

『親の前に出たと思って』

 明主様は、奉仕者に対して家族同様においつくしみ下さいました。たとえば、入浴している折とか、夜のご挨拶の終わったあと、奉仕者たちが寝んでしまってから、何か御用があってお呼びになられますことがありますが(ご挨拶後はよくよく …

腰を降ろすのも思いやり

 ある女の奉仕者が、箱根で御奉仕している時のことです。その人が、日光殿のはいって右側の部屋にいますと、明主様が、お客さまを連れて、庭に出ていらして、いろいろと庭のことを話していらっしゃいました。  そこで、その人は、明主 …

お側へ行くと生き返ったよう

 明主様は人使いの名人であられましたが、普通ではあんな人がと思われるような人でも、結構その人のよい点を生かされて、お使いになっておられました。  いつか、『私はどんな人でも使ってみせる』と笑っておられましたが、欠点よりも …

迷える小羊への慈愛

 終戦直後、東山荘でのことですが、明主様からお汁粉のごちそうをいただいたことがありました。私は甘党ですから、それが大変おいしかったのですが、一緒に召上がっていた明主様は、私をごらんになって、『もう一杯食べたそうな顔をして …

困ったらいつでもおいで

 初めてお屋敷へうかがった時、明主様にご挨拶申し上げますと、明主様は、『きょうからあなたは家の一員になったわけだが、うちでは男女同権なんだ。どうもあなたの様子をみていると、封建的なところがあるように感じられる。もっと気楽 …

夫婦間のささいなことも

昭和二十二年ごろです。お側で奉仕していまして、浄化をいただきました。その時主人が「お忙しい明主様にご迷惑がかかるから、帰って教会で浄霊をいただくように」と言うのです。ちょうど夫婦間でちょっとしたイザコザのあった時でしたの …

『おまえたちの荷物は出したか』

 昭和二十五年四月十三日、熱海大火のとき、私は清水町仮本部で、御奉仕をさせていただいておりました。  その日、明主様は、御面会を終えて昼食を召上がると、水口町の碧雲荘へお帰りになりましたが、夕方近いころです。“火事だ、火 …