【御用に当たって】

『なぜすぐに報告に来ないのか』

 ある夜、中国の有名な絵のことで、ある道具屋さんに電話をかけるように、お言葉をいただいたことがありました。  すでに夜も更けており、明主様は他の御用をなさっていらしたので、電話の結果を、他の人に申し上げていただくように頼 …

細かいところに気をつけろ

 ある日、明主様は、つぎのように御教え下さったことがあります。  『信仰っていうと、神様へお詣りしたり、お願いごとをしたりすることだと思っている人が多いが、そんなことは第二で、こまかいところへ気のつくようになることが第一 …

歯痛をこらえての御面会

 熱海の清水町で、御面会の時の出来ごとですから、昭和二十四、五年と思います。  明主様は、信者との御面会が終わって、お部屋へお帰りになられると、すぐ歯痛にお顔をしかめられながら、つらそうにご浄霊をはじめられたことがありま …

美術館の湿度は特に細心に

 美術品には、湿度ということが非常に重要視されますから、私ども美術館奉仕者は、毎日、朝晩館内の湿度を計り、統計をとっておりました。  ある日、明主様が美術館へおいでになって、『いま湿度はどのくらいあるのだ』とおっしゃられ …

スリッパの揃え方まで気をくばる

 美術館に、翌日特別に、有名人などが見に来られるという時には、直接明主様がお出ましになって、その人が喜ばれるようなものをご陳列になり、何かとお気をおくばりのようでした。また開館当時は、みな素人で、何から何まで明主様のお指 …

常に心くぼりが大切

 箱根美術館に奉仕しているころのことです。  私は美術館の休憩所に用事があって、萩の家の裏の道を下りて来ますと、ちょうど明主様が傘を手に、二代様とおばさまとともに、萩を賞でられつつ下りて来られるところでした。  突然のこ …

少しの油断でも切り込まれる

 明主様に美術品をごらんに入れていた時、ある日こんなご注意をいただいたことがあります。  それは、忘れて申し上げるべきことが足らなかったからですが、明主様は、『すべてこの世の中は、お互いに真剣勝負だ。少しの油断があっても …

小さいことが出来なければ

 ある人に、『あんたのところでは、一ヵ月に米をどれくらいたべるか』と明主様がおたずねになったのですが、その人は突然なので、「さあ……」と考えていたんです。  すると明主様は、『そういうことはいつも承知していなければだめだ …

目標は出来るだけ大きいところに

 明主様はよく、われわれが意気消沈する時、『人間はどんなにひどい圧迫や打撃を受け、苦悩のドン底に沈んでも、何クソという反発力が強くなくては、決して大きい成功をするものではない。もちろん国家でも同様であって、たとえ滅亡的悲 …

悪に対しては腹を立てよ

 ある日、家内が明主様に、「私は腹が立って仕方がございません。どうか気を長く持つことができますようお許しのほどを」と申し上げましたので、そばの私は得意げに、「私は腹が立ちません」と申し上げました。  すると明主様は、『腹 …