仏界の救い(一)

 今度京都に行く目的は、少し変わった意味があるのです。それは、仏界が非常に変わって来て、つまり「仏滅」の時になって来たのです。仏が滅するという事は、仏教を作ったお釈迦さんが言われるのですから間違いありません。その「仏滅」の時が、もう目前に来たのです。そこで今、仏界のいろいろな偉い仏様が、救われたい希望が非常にあるのです。それが第一番目の目的です。

 それで、嵯峨というのは、言霊からいきますと「サカ」です。「シャ」をつめると「サ」になるのです。それで嵯峨には、昔から嵯峨のお釈迦様と言って、有名なお釈迦様のお堂があります。今度の嵯峨の名前は、春秋庵とつけましたが、その春秋庵の右手の方が釈迦堂です。それから左手の方が阿彌陀さんです。一昨年京都に最初行った寺で、法念院には本尊様の大きな阿彌陀さんがあります。

 ですから今度の春秋庵は、お釈迦さんと阿彌陀さんとの真中になるのです。それで春秋庵は観音様になって、右、左がお釈迦さんと阿彌陀さんになります。これが本当の″三尊の彌陀″というわけです。これが″三位一体″です。

 それで私が観音の働きをするわけなのです。それでお釈迦さんは私の母親になり、阿彌陀さんが父親になります。だからお釈迦さんは変性女子といわれるのです。だから女になるのです。それで観音様は子になるわけです。

 これはまだいろいろ深い意味がありますが、今は詳しく言えません。大ざっぱに言えばそういうわけです。

 そうしてお釈迦さんは、仏教を作って今まで救われたけれども、いつも言うとおり、仏教は夜の教えです。夜の世界の間は仏教であり、今度はいよいよ昼間になり、日が出るわけです。そうすると仏教は滅するという事になるのです。

 そのためにお釈迦さんの弟子・・・これはインドや支那にも仏教はありますが、大体今日では、ほとんど日本だけと言ってよいくらいです。従って昔からの日本の偉い坊さんという人達が、霊界に行って、今まで夜の救いをやられましたが、いよいよ時期が来たために、そういう人達が、ここで考え直さざるを得なくなったのです。

 というのは、仏様というのは神様の化身なのです。化身仏といって、仏に化けられ、そして救われるというそのために、仏をやめて、神様の方の仕事をしたいというわけです。

 そこで神様になりたいけれども、仏様達は今まで非常に罪があるのです。というのは、実を言うと、これは少し話しが深過ぎますけれども、信者さんばかりですから話します。それで仏様が罪を作られたのです。

 これは悪人の罪と違って、善意の罪悪です。というのは今まで仏教は、仏のミスというか、嘘を教えていたのです。それは仕方がありませんが、そこでお釈迦さんは″嘘も方便″と言われましたが、やむを得ざる嘘を教えて来たために、人間は本当に救われず、つまり安心立命の境地になれなかったのです。それは本当の事を教えなかったからですが、夜の時代であったから仕方かおりません。

 今度昼の時代になるにつれて、本当の事を教えると、それは今私か書いたり説いたりしている事なのです。

 そこで大いに救世教の手伝いをしたいのですが、今までの嘘方便をやった、罪をとってしまわなければ、救世教の仕事が出来ないのです。

 そこで私に、″早く救って貰いたい″″助けて貰いたい″″そうして働きたい″という事を、非常に希っているのです。

 大体仏様達は、京都、奈良に集まっているのです。そうして各寺々にみんな居られるのです。

 そうして、お寺にいろいろな彫刻や仏像、仏画がありますが、その仏像、仏画に仏様の霊がうつるのです。つまり御自分の居所になるのです。だから本当言うと、美術品として楽しむという事は甚だ失礼なのです。もったいないのです。

 そこで、仏像から仏様の霊を抜くのです。霊が抜けて、初めて働けるのです。仏様の肉体の住居というようなものです。

 そこで私かこれから嵯峨でやる仕事は、そういう仕事になるのです。ですから仏様達の今までの罪を、みんな浄めて、今度は神様になって、救世教で大いに働くと、そうすると仏像はカラッポになるのです。そこで美術品として。多くの人に見せて楽しませるという事は、差し支えない事になります。(中略)

 そういうようで、次に「救い」と言いましても、まだキリスト教もありますが、順序としては、まず日本から救わなければならないのです。最初日本から救うとしたら仏教です。あとは神道ですが、神道は大した事はないのです。勢力はありませんから、これはついでにと言っては変ですが、しかるべくちゃんと救う事は決まっているのです。まず仏教を救い、キリスト教を救わなければならないのです。

 キリスト教を救うとすれば、アメリカが一番良いです。アメリカが救われれば、ヨーロッパの方は随分楽です。キリスト教としてはプロテスタントもありますが、それはずっと小さいのです。何と言ってもカトリックです。ですからこの方もいずれ救う事になります。『アメリカを救う』という本なども、アメリカを救うというのは医学上ばかりでなく、宗教上もあるのです。(中略)

 今日は、京都に行く目的と、″仏界を救う″という話しをしましたが、何時も言うとおり、五、六、七の「七」が京都になります。この「七」がだんだん出来上がるに従って、本当に″三位一体″的な働きになるのです。ですから非常に力が増すわけです。そこで大いにやり良くなった事です。

「御教え集第21号」 昭和28年4月8日

御教え集