与えられるもの

 人間の心は、本質的<ほんしつてき>には宇宙の太霊(かみ)の分派<ぶんぱ>であって、神心<かみごころ>または良心といわれる浄きものなのであります。つねに、この心の鏡を磨いて太霊心<かみごころ>をうつし、太霊(かみ)と繁<つなが>ってさえおれば、その行いは真理に叶うはずなのです。かように、内在<ないざい>する神を悟らず、良心に省みることをせず、副霊<ふくれい>のほしいままに身をまかせておれば、人間の形はしていても、心は獣類に堕<じゅうるいだ>していくのであります。いつも人間は、善悪正邪の分水嶺<ぶんすいれい>に立っているものと覚悟<かくご>して、反省し努力することが大切であります。

「栄光  四三八号」