明主様のお屋敷には、たいてい男女合わせて十四、五名の奉仕者が、いろいろな角度から、お側の御用をしておられました。明主様は朝早くから、深夜の二時すぎまでお仕事をしておられますので、その間、お側の人たちはキリキリ舞いの忙しさです。したがって、中には浄化をいただく人も出てくるわけです。
そこで、具合のわるい人は、取り次ぎの人を通して、前もって明主様に申し上げておきますと、毎日一定の時間をお決めになって、明主様は奉仕者の浄霊をして下さるのです。これは、たいてい朝のお食事の時間に、取次の人から申し上げるようになっております。そして、「だれそれさんはどういう状態でございますから、きょうご浄霊をお願い申し上げます」というように申し上げておきますと、夕方の五時(昭和二十八年ころ)から浄霊をいただけるのですが、ごらんになって浄化の軽い場合には、二、三分簡単にサッとして下さいます。しかし重い人の場合とか、非常に苦しい状態ですと、相当長時間たまわっていたようで、短い場合、長い場合、それぞれの状態に応じて浄霊して下さったようであります。
中には、浄化していても、本人の気づかない場合があります。そうしますと、朝のご挨拶の時などに、明主様の方からお目をとめられて、『顔色がわるいけど、どうか』とお声をかけられ、その日の夕方、浄霊をいただくというようなこともあったようであります。
そして、具合がわるい時には“いつでも申し上げるように”ということになっておりまして、中には急にわるくなった時には、たとえお仕事中であっても、申し上げてよいということになっていたそうです。
そういう放っておけない状態の場合には、明主様はわざわざお仕事の合い間を縫って、ご浄霊下され、時には、朝、昼、夜と一日三回もお忙しい中を、ご浄霊していただいた人もあったそうであります。